【書評:2135冊目】85歳、現役・投資家のお金の哲学(石井勝利)

【楽して近づく者を嫌うのがお金である】
投資家・石井勝利氏が、『85歳、現役・投資家のお金の哲学』と題して、半世紀市場と対峙して見えた”お金の本質”を明かしながら、伝えておきたい「お金の哲学」を伝授する一冊。

■書籍の紹介文

あなたにとってのお金の教訓。
どんなものがありますか?

 

本書は、半世紀以上に渡って金融市場と対峙したからこそ見えてきた「お金の本質」を明かしながら、これからの時代を生きていくアナタに、伝えておきたい「お金の哲学」を伝授する一冊。

 

投資詐欺、副業詐欺、広告詐欺、闇バイト、・・・・。
時代の厳しさを表すかのように、「苦境を脱するための一発逆転!」とばかりに安易な決断に陥り、さらに身を落とすというような事件が多発しています。

 

『サラ金の利息に勝る「投資話」など100%ありません』
この本を読んでいると不意に出会うこのフレーズが、虚しくも強烈な印象を放っています。

 

ここでも語られる、お金の本質、お金の哲学。
これらは数多の先人が語ってきたことと変わりはなく、著者の視点・言葉で語っているに過ぎません。

 

だからといって、「なんだ、新しい情報はないのかよ」と思ったとしたら非常に危険です。
なぜなら、新しい何かを求めている時点で、「苦境を脱するための一発逆転!」の発想に陥っているに等しいからです。

 

くり返しますが、お金の本質、お金の哲学というものは世の中にもう出尽くしています。
「なにか新しい方法を」ではなく、「自分はどこまで修得できているか」なのです。

 

ぜひ、ご自身の「修得状況のチェックリスト」として読んでみてください。
それが、お金の本質やお金の哲学に関する本を読むときの正しい姿勢だとおもいます。

 

楽をして近づこうとする者ほど、お金は嫌い離れようとします。
失敗に学び、愚直に改善し続ける者の前にだけ、思いがけないチャンスがやってくるのです。

 

◆楽をしようとするな!

85歳、現役・投資家のお金の哲学
石井勝利 SBクリエイティブ 2024-8-28
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■【要約】15個の抜粋ポイント

いかにして投資で収益を上げるか、その方法を列挙しますと、
①対象は株であればプライムに限定する
②投資先は、チャートで穏やかに上げている銘柄の押し目で買う
③たとえ収益が増えても、追加で同じ銘柄を買うと売買の単価が上がるので、買わない
④仕込む銘柄は、今期減益で、来期増益銘柄の押し目を仕込む
⑤無限の上げはないので、適度に利益確定し、出遅れ有望の銘柄と入れ替える
ということになります。

 

一番相場への影響があるのは、アメリカ経済のデータです。

 

投資という観点から言うなれば、貯金とは違い、失敗はつきものです。
その失敗を重ねながら、大きなチャンスで勝つ。
これがリスク商品への対峙の仕方です。

 

商社株への投資は、タイミングに関係なく、長期的にはいかなる時点でも有望。

 

有事に備える。
いざという時に備える。
この考え方は、生きている限り、子孫がいる限り避けては通れない問題です。
無関心というのは、やがては地獄につながります。
いざという時に備える気持ち、計画は、不幸や絶望にならないために極めて重要なことです。
リスク管理は、お金の管理の最たるものなのです。

 

思いがけないお金、少しのお金でも、有効活用、浪費に回さなければ、大化けのチャンスをものに出来るのです。
この方式を頭に叩き込んでくださいね。

 

「お金の哲学」で大切なのは、「浮かれない」「油断しない」ということです。
大きなチャンスの後には、大きなリスクがある。
これは「投資」という行動では、避けられないことであり、教訓です。
それが出来ない人は、関係のない他人を恨んだりします。
成功と失敗。
ここから、その先を行くには「失敗に学ぶ」ということです。

 

楽してお金が増えることはゼロです。
これは絶対なので、心に刻みましょう。

 

長く考えて、良好な決断が出来るとは限りません。
「善は急げ」
これが私の立ち位置。
その判断が、資産を大化けさせることにつながるのです。

 

重要なのは、「負ける気がしない」「必ず勝てる」という仕事で勝負することです。

 

サラ金に手を出すような考え方で、幸せで、悠々自適な生活はありません。
これだけは心得て、地道にお金は積み上げ、その範囲で消費することを勧めます。
世の中に、サラ金の利息に勝る「投資話」など100%ありません。

 

小金を持ち、安易に増やしたいというあなたの心のスキを狙い、誘導する詐欺に注意しましょう。
お金は、増やす前に減らさないということに留意することが重要です。

 

「面倒だな」という考えには、チャンスはありません。
私の生き方の基本は「誰かのために一肌脱ぐ」精神。
これが、収入を拡大し、お金を増やす基本でした。

 

何歳であろうとも、どのような境遇、環境にいても、常に、生活や仕事で「検証、反省」を怠らないで、生きていくことが大切です。
「仕方ない、私はこの程度だ」
このように、自分で限界を作るのは、せっかくの人生、もったいないと考えます。

 

豊かな人生のた目には、常に、周りの関係性を確認し、好ましいものに変えていくことを大切にしましょう。
マイナスの環境は勇気を持ち、変えていく。
抜け出す勇気が、その先の未来を開きます。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2135-1】「失敗」ではなく、「失敗から学ぶ」ことに執着する

【2135-2】自分にとっての浪費を極力しない

【2135-3】「楽だ!」と思うものに安易に飛びつかない

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】85歳、現役・投資家のお金の哲学
【著者名】石井勝利
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2024/8/28
オススメ度★★★☆☆
こんな時にお金と賢く付き合いたいときに
キーワード資産形成成功法則お金
【頁 数】312ページ
【目 次】
序章 「お金が集まってくる人」になるためのキホン
第1章 お金を増やす智恵①ー「投資信託・株」の本質
第2章 お金を増やす智恵②ー「不動産」の本質
第3章 お金を稼ぐ知恵・貯める知恵
第4章 お金を守る智恵
終章 お金と人生

 

▼さっそくこの本を読む

85歳、現役・投資家のお金の哲学
石井勝利 SBクリエイティブ 2024-8-28
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石井勝利さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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