
【できないこと・苦手なこととの向き合い方】
発達障害当事者で二児の母である声優・中村郁氏が、『発達障害・グレーゾーンかもしれない親の子育て』と題して、無理せず、楽しく子育てをする方法を当事者目線で解説する一冊。
■書籍の紹介文
できて当たり前の行動。
そう言われるものの中で、どうしても苦手な行動ってなんですか?
本書は、子どもに必要なのは「完璧な親」ではなく「自分を大切に生きれる親」だと提起し、発達障害当事者の目線から、無理せず、楽しく子育てをする方法を解説する一冊。
健常者にとっての「たまに」の出来事が、発達障害当事者にとっては「日常茶飯事」。
ゆえに、健常者は「誤魔化しやり過ごし」、発達障害当事者は「きちんと向き合い折り合いをつける」。
果たして、どちらがあるべき生き方なのだろうか。
著者の語る、てんやわんや、悲喜交々の子育てエピソードに触れておもわず考えてしまいました。
ちっぽけなプライドのために誤魔化し体裁を整えようとする行動。
ひっちゃかめっちゃかの自分を受け入れつつ、1つ1つひたむきに前へ進もうとする行動。
ふと考えたときに、後者の姿がとても人間臭くて感情を揺さぶられます。
無論、周囲に当事者がいない環境で生活している私が安易に美化すべきではないとおもいます。
想像を絶する苦労があるでしょうし、やり場のない感情を抱えることもあることでしょう。
それでも前を向いて生きる、子どものため、そして、自分のために。
その姿は、当事者の方には「勇気」を、健常者の方には「きっかけ」を与えてくれることでしょう。
諦めなくていいんだと思える、また、ひたむきな姿に翻って自分の今の生き方を考える機会に。
とにかく一読してみてください。
深い部分で自分と対話をさせてくれる書籍です。
◆日本人の7人に1人は「発達障害・グレーゾーン」という事実。

発達障害・グレーゾーンかもしれない親の子育て
中村郁 かんき出版 2026-2-18
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■【要約】15個の抜粋ポイント
発達障害を持つ親にとって、子育てで「難しいこと」。
私の経験と、発達障害の仲間の声から、上位5つをランキングでお伝えしましょう。
第1位:忘れる
第2位:スケジュール管理
第3位:人付き合い
第4位:片付け
第5位:感情のコントロール
星の数ほどの失敗を繰り返しても、失敗から学び、その都度、改善をしていけばいいのです。
●発達障害を持つ親が大切にしたい「子育ての心構え9か条」
【1】自分も、子どもも、責めない
【2】「適当」を心がける
【3】子どもと一緒に楽しむ
【4】失敗を笑いに変えていく
【5】周りの「子育て常識」や育児書に縛られない
【6】教えるより、親がお手本になる
【7】子どもとのコミュニケーションを楽しむ
【8】子どもに謝れる自分でいる
【9】「子どもの頃にしてもらって嬉しかったこと、嫌だったこと」を書き出しておく
失敗したときは「しゃあない!しゃあない!」と自分に言い聞かせて、気持ちを切り替えることがとても大切です。
失敗しても大丈夫!
失敗しないことを目指すより、「たとえ失敗しても素直に謝ることができる親」でいることを目指しましょう。
素直に謝るあなたの姿を見て、子どもはきっと何かを感じてくれるはずです。
カレンダーは、「1日ごとに書き込みできるスペースがしっかりある」タイプのもの。
そこに家族で共有すべき予定をすべて書き込み、家族全員で共有するのです。
「『ママは基本、忘れる』ということを子どもに伝えておく」です。
(略)
人間ですから、誰でも得意不得意はあって当然です。
それを、身をもって子どもに伝えることができるのは、発達障害の親なればこそ。
できない自分を認め、苦手を正直に相手に伝えることはとても大切です。
子どもはあなたの姿を見て、「弱さを認める強さ」を学んでくれるはずです。
片付けについては、「床にだけは、絶対にモノを放置しない」くらいで、ちょうど良いのではないかと思います。
頼れるものは遠慮なく頼りましょう。
ほんの少しでもいいから、1人になれる時間を持つだけで、心はリセットされます。
子どもを褒めるとき、私が心がけていることは、「偉いね」「賢いね」と上から目線の言葉がけをするのではなく、「すごいね!」「頑張ったね!」「さすが○○ちゃん!」のように、事実に対して、本当に心から賞賛することです。
叱るときは、理由を伝えることだけは忘れないように決めています。
発達障害を持つ人が親になったときに、まずすべきことは、パートナーとの役割分担です。
無理してあれもこれも自分でやろうとすると、結局うまくいかず、できない自分を責めて心が破綻します。
そうなる前に、ぜひパートナーと役割分担について話し合ってください。
発達障害の私たちは、普通の親より、できないことや苦手なことが多いです。
しかし、だからこそ、それを隠さずに子どもに伝えることで、「家族みんなが、それぞれできることで貢献し合う」という、とても良い家族関係を築くことができるのではないでしょうか。
●「発達障害を持つ親」の15の強み
(01)素直であること
(02)飾らないこと
(03)自分の弱さを知っていること
(04)得意を伸ばす大切さを知っていること
(05)直感が働くこと
(06)凝り性なこと
(07)嘘をつかないこと
(08)思いついたら即行動できること
(09)ルーティンを大切にすること
(10)子どもの気持ちに寄り添えること
(11)集中力がすごいこと
(12)親が完璧にできないので、子どもがしっかりすること
(13)ピュアな心を持っていること
(14)反芻思考を持っていること
(15)同じもので何度も感動できること
家事もしつけも、完璧を目指してはいけません。
大切なのはそこに私たちの笑顔があるかどうかです。
■【実践】3個の行動ポイント
【2214-1】失敗したりうまくいかなかったりしても、自分を責めない
【2214-2】「完璧」に縛られず、自分や家族にとっての”心地よい状態”を目指す
【2214-3】「辛いときは人に頼る」と決めておく
■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】発達障害・グレーゾーンかもしれない親の子育て
【著者名】中村郁 ・ 著者情報
【出版社】かんき出版
【出版日】2026/2/18
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】他人の生き方に触れたいときに
【キーワード】子育て、パートナー関係、苦手克服
【頁 数】264ページ
【目 次】
第1章 発達障害を持つ親の子育ては、ここがたいへん
第2章 発達障害を持つ親が大切にしたい「子育ての心構え9か条」
第3章 発達障害を持つ親がうまくいく「育児」と「家事」の工夫
第4章 発達障害を持つ親の悩みに答えるQ&A
第5章 1人で頑張らない
第6章 発達障害を持つ親は強みを活かして、完璧を手放す
▼さっそくこの本を読む

発達障害・グレーゾーンかもしれない親の子育て
中村郁 かんき出版 2026-2-18
Amazonで探す Kindleで探す 楽天で探す
中村郁さん、素敵な一冊をありがとうございました!
※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。
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