【書評:2220冊目】やらないことを決める技術(大平信孝)

【これからはいかに引き算できるかが勝負!】
メンタルコーチ(目標実現の専門家)・大平信孝氏が、『やらないことを決める技術』と題して、脳に余白を取り戻し、本当にやりたいことに集中する方法を指南する一冊。

■書籍の紹介文

「やること」と「やらないこと」。
あなたは、どちらが決めやすいと感じますか?

 

本書は、「あれもこれもでいっぱいいっぱい!」状態から抜け出したいアナタに向けて、迷いも疲弊も徒労感も鮮やかに取り除いてくれる、『やらないことを決める技術』を指南する一冊。

 

「今日やること(やらなきゃいけないこと)はっと・・・」。
ほとんどの人が、こんな独り言を呟きながら一日の仕事を始めていることでしょう。

 

そして続く、「やること」をやっているのに「やること」が次から次へと積み上がっていく不条理の日々。
「こんなに頑張っているのになんで減らないの?」「俺って/私って、仕事ができない人間なの?」と、ボソッと吐露するーーー。

 

そんな誠実に仕事と向き合っているのに、「やること」の山に埋もれて苦しんでいるアナタを救いたい。
この想いから書かれたのが本書です。

 

まず語りかけます。
「目の前の仕事が終わらないのは、アナタのせいではない」と(だから自分を責めないでほしい)。

 

そのうえで、情報爆発の時代を生きる私たちには大胆な発想の転換が必要だと説きます。
合わせて、「やること」を前にいくら”効率化”で立ち向かっても、「やること」が減ることはないと指摘します。

 

では、どうやって立ち向かえばいいのか。
それが本書のテーマである、本当にやりたいことに邁進するための「やらないことを決める技術」だと提起します。

 

現在、私たちの脳は明らかにキャパオーバーです。
脳内に情報が溢れかえり、あたかも”メモリー不足で処理速度が落ち唸りを上げているパソコン”のような状態です。

 

これでは、本当にやるべきことに注力できませんし、長続きもしませんよね。
無論、脳はメモリーのように増設することは不可能ですから、正常に動作するようになるまでワーク(やること)を減らすしかありません。

 

これが、著者が「やらないことを決める技術」を提唱する理由です。
示される技術はまさに”引き算の美学”といった印象で、脳に余白を取り戻し、”自分”を取り戻すことにつながる力を秘めているとヒシヒシと感じます。

 

誠実で真面目に仕事に取り組む人ほど割を食うーーー。
そうはさせない、少なくとも本書に気づいたアナタだけでも救いたいという熱意に溢れた一冊です。

 

◆「やる」ために「やらない」を決める。

やらないことを決める技術
大平信孝 ソシム 2026-4-28
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■【要約】15個の抜粋ポイント

私たちが、「あれもこれも」と仕事を抱えているのは、情報爆発の時代になり、「仕事の未完了」が増えたからです。

 

未完了感によるストレスを抱え込み過ぎると、仕事の進捗や成果に直接悪影響を及ぼします。
具体的にはデメリットは次の3つに分類できます。
デメリット1:「優先順位」がつけられない
デメリット2:「自己効力感」が下がる
デメリット3:アンリソースフル

 

「目の前の仕事を片っ端からやる」「仕事を効率化する」という方向性だけで考えていっても、あなたの問題の根本解決には至れないのです。
だからこそ、「やらないことを決める」という視点が重要になります。

 

「やらないこと」を決める技術では、次の3つのカテゴリーを用います。
(1)そもそもやらない
(2)自分ではやらない(人にお願いする)
(3)今はやらない(戦略的先延ばし)

 

そもそも私たちは、なぜ「やらないこと」を決める必要があるのでしょうか?
それは、人生は有限だからです。
「自分は今、本当に何をしたらいいのか?」を考え、選び、そこに集中しなければ、あなたが本当に得たい成果を得られないからです。

 

「やる」が、「決断する→実行する→完了する→効果を実感」というステップを踏むのに対し、「やらない」は「決断する→効果を実感」という非常に短いステップで済むのです。

 

人はある行動をとって効果を実感できれば、その行動を再びとろうとします。
逆に、なかなか効果を実感できなければ、その行動を再びとろうという意欲が失われてしまいます。
これは人間の行動原理に基づく自然な現象です。

 

「やらない」と決断する→「自分にとって大事なことをやる」と決断する
のプチトレーニングの流れについて解説します。
手順は以下のとおりです。
①「自分ではやめたいのに、なかなかやめられないこと」を紙に書き出し、そのうちから1つ選んでみる(ほんのちょっとしたことでOK)
②選んだ行動に関して「なぜ自分はやめたいと思っているのか?」を考えてみる
③「本当の自分はどうしたいのか?」を考えてみる
④代わりにどんな行動をとるといいかを考えてみる
[決断結果]①で選んだ行動を「やらない」と決断し、その代わりに④で考えた行動を「やる」と決断する

 

●「必要十分な作業量」でタスクを考えるための2つのコツ
コツ1:完璧主義を捨てること
コツ2:タスクに取りかかる前に目的を再確認すること

 

●「やらないこと」リストの作り方〜使い方
ステップ①:書き出す(今のあなたの脳内を”見える化”する)
ステップ②:仕分けする(「脳の余白50%」を目指して整理する)
ステップ③:実行に移す(「目の前の3つのタスク」に集中する)

 

「自分で決める」という感覚が鈍ると優先順位がつけられなくなる。
自分の価値観や目標を再確認し、自分の意志で選択する習慣を持つ。

 

思考を可視化するための「ノート」を活用し、
・今週の良かったこと・嬉しかったこと3つ
・3年後どんな自分になっていたい?
・3年後の理想の自分に近づくための「来週のテーマ」は?
・そのために何を「やらない」?
の4項目を書き出す。

 

「やらないこと」を1つ決めることは、今の仕事と将来のありたい姿をつなげる作業。
ノートを通じて一貫性のある選択ができるようになる。

 

「自己決定性」の概念を理解して習得すると、人はどのように変化していくのでしょうか?
主に3つの変化が表れると考えられています。
①被害者ポジションから降りられる
②行動の自由度が一気に上がる
③他者への見方が変わる

 

●「やらない」を実践するコツ
(1)まずは「自分を大切」にする
(2)「あれもこれも」と欲張らず1つに絞る
(3)「自分の価値観」を判断基準に活用する
(4)「2大行動原理(快追求/不快回避)」を活用する
(5)やめた先をイメージする

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2220-1】思考を可視化するノートを準備し、4項目を書き出すことを習慣にする

【2220-2】仕事を始める前に、「自分は今、本当に何をしたらいいのか?」を自問する時間をつくる

【2220-3】「やらないことリスト」を作成し、定期的に更新する

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】やらないことを決める技術
【著者名】大平信孝著者情報
出版社ソシム
【出版日】2026/4/28
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード決断働き方問題解決
【頁 数】256ページ
【目 次】
第1章 なぜ私たちは「あれもこれも」になってしまうのか?
第2章 「やらないこと」を決めると人生が加速する
第3章 あなたの心と身体を慣らす「決断」プチトレーニング
第4章 「やらないこと」リストの作り方
第5章 「ノート」で思考を可視化し、選択の質を高める
第6章 「やらないこと」を決めると、本当にやりたいことが動き出す

 

▼さっそくこの本を読む

やらないことを決める技術
大平信孝 ソシム 2026-4-28
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大平信孝さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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