【書評:2218冊目】巻き込み力のマネジメント(渡邉篤史)

【事例から学びたい人必見!】
株式会社AWコンサルティング・渡邉篤史氏が、『巻き込み力のマネジメント』と題して、21の実事例を土台に、タテ・ヨコ・ソトを巻き込むためのマネジメントの実践法を解説する一冊。

■書籍の紹介文

他者を巻き込んで仕事を遂行すること。
あなたは苦手意識を持っていませんか?

 

本書は、単に協力を依頼するスキルにとどまらない「巻き込み力」の本質を解き明かしながら、21の事例を通じて、組織のタテ・ヨコ・ソトを巻き込むマネジメントの実践法を解説する一冊。

 

・タテの関係:上司と部下
・ヨコの関係:社内の他部門
・ソトの関係:顧客やパートナー企業

 

仕事をするということは、常に誰かと関わり合いを持つということ。
そこには所属や立場によって、さまざまな”人間関係”が構築されていきます。

 

この構築された”人間関係”の質こそ、これからの時代を生き残っていくためにもこだわるべきではないのか。
そんな思いから、執筆されたのが本書となります。

 

AIを筆頭に、テクノロジーの進歩は凄まじいものがあります。
そのスピードに食らいつくために、テクノロジーへの適応に対するプレッシャーは多くの人にストレスを与えているように感じます。

 

語弊を恐れずに例えるなら、「テクノロジーの奴隷」でしょうか。
あるべき感情は無視され、心は忘れ去られ、「人」がどこかに置き去りにされてしまう。

 

そんな歪な潮流に巻き込まれてしまうと、おかしな方向へと流されてしまう危険性・・・。
ゆえに、今だからこそ「人」というものと丁寧に向き合うべきではないかと著者は提起しています。

 

もちろん、「人」には”自分”も含まれます。
”自分”と丁寧に向き合い、”目の前の相手”と丁寧に向き合う。

 

それを繰り返すことで、人間関係の質はどんどん向上していきます。
質の高い人間関係は、思わぬ化学反応を起こし、予想を超える成果を生み出す可能性を高めていきます。

 

これこそが、テクノロジーが猛威を振るう時代を生き残るための強力な武器になるはずだ。
この強い信念のもと、21の事例を通じて、実践的なマネジメント手法を解説されています。

 

仕事で関わる人との人間関係に少しでも不安を感じているのなら。
不安解消のヒントが見つかるかもしれません。

 

◆事例から学びたい人に適した一冊。

巻き込み力のマネジメント
渡邉篤史 ダイヤモンド・ビジネス企画 2026-4-27
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■【要約】15個の抜粋ポイント

「関与する意味」と「関わりやすさ」を丁寧に伝えること。
それが、巻き込み力の核心といえるでしょう。

 

・Risk(リスク):起きるかもしれない、予測される問題
・Issue(イシュー):すでに表面化したが、まだ対応可能な問題
・Problem(プロブレム):深刻化して、解決に大きな労力がかかる問題
これらの違いを意識するだけでも、問題発生時の初動が変わります。
巻き込むタスクを進める要諦は、「RiskやIssueの段階で手を打つこと」です。
Problemになってからでは、対応コストが跳ね上がるからです。

 

自分の考えをしっかり語る積極性。
相手の立場を理解しようとする共感性。
組織構造を踏まえた現実的な戦略。
そして変化に対応する柔軟性。
こうした力が組み合わさったとき、はじめて巻き込みが本物になります。

 

提案が通らない場合に「上は理解できない」と考えるのではなく、経営層が出している大方針を「翻訳」することが重要です。
会社が決めた方針ですから、これと関連づけることが、そのまま彼らが理解しやすい言葉に変換されることになるのです。

 

伝える力ではなく、伝わる力こそが巻き込みのカギなのです。

 

信頼関係は、単なる好意や関係性の良さだけでは築けません。
「本音を語れる関係性」こそが、信頼構築の必須条件です。

 

部署を超えた「ヨコの巻き込み」で大切なのは、まず「相手の前提に立つ」ことです。

 

社内巻き込みの本質は、自分の論理で相手を説得したり、責任感や義務感に訴えて行動を促したりするのではなく、相手の置かれている状況や心理状態を理解した上で、選択肢を提示し、主体的な判断を促すことにあります。

 

「自分の軸を明確にすること」と「相手の力を引き出すこと」、この2つがそろったとき、初めて自分と相手の関係性に化学反応が起きます。

 

異なる領域の力が重なり合いシナジーを生むことで、初めて大きな価値を創出することができます。
そこで問われるのが「ソトの巻き込み力」です。
シナジーを生み出すためには、単なる共同作業や役割分担にとどまらず、「ダイナミズム」の存在が欠かせません。
ダイナミズムとは、人や組織に内在する活力や躍動感のことを指します。

 

ダイナミズムを前提とした関係において大事なのは、「対等なパートナー」として接する姿勢です。
相手を「使う」「従わせる」ではなく、「目的を共有する仲間」とみなしてコミュニケーションを図ること。
それによって信頼が生まれ、巻き込みが機能しはじめます。

 

●合意形成に向けた7つの原理
1.返報性
2.一貫性
3.社会的証明
4.好意
5.権威
6.希少性
7.一体性

 

マネジャーにフォーカスして考えたとき、巻き込みとは「目的を果たすために、自分が持つ知識やスキルを総合的に発揮する力」ととらえてもらいたいのです。

 

●巻き込み力のあるマネジャー4つの条件
条件1:働くこと自体に価値を見出す
条件2:成果志向
条件3:全体最適を意識するマインド
条件4:正義感に基づいた積極的かつ寛容な行動

 

巻き込みとは、変化する自分と他者をデザインする力です。
この力を身につけることが、これからのマネジャーにとって最大の競争力になると私は確認しています。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2218-1】相手の立場を理解し、相手に通じる言葉で語ることを意識する

【2218-2】人間関係に上下はないと意識し、対等でいれているかと常に自己対話する

【2218-3】「内省」の習慣をつくる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】巻き込み力のマネジメント
【著者名】渡邉篤史著者情報
出版社ダイヤモンド・ビジネス企画
【出版日】2026/4/27
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダー指導力組織改革
【頁 数】255ページ
【目 次】
第1章 巻き込み力とはなにか
第2章 【事例編】タテの関係は「任せ方」と「任せられ方」で変わる
第3章 【事例編】ヨコの壁を超えるのは「共感」という最強の道具
第4章 【事例編】ソトの巻き込みに欠かせない「一緒に目的を共有する仲間」という意識
第5章 巻き込みの本質とマネジャーの役割を問い直す

 

▼さっそくこの本を読む

巻き込み力のマネジメント
渡邉篤史 ダイヤモンド・ビジネス企画 2026-4-27
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渡邉篤史さん、素敵な一冊をありがとうございました!

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