【書評:2211冊目】プロジェクトマネジメントの基本と本質が1冊で学べる本(長谷川和人)

【プロジェクトは全体を俯瞰せよ!】
ITプロジェクトマネージャー・長谷川和人氏が、『プロジェクトマネジメントの基本と本質が1冊で学べる本』と題して、ヒト・モノ・カネを軸に、プロジェクト管理の基礎知識を解説する一冊。

■書籍の紹介文

プロジェクトマネジメント。
あなたがもっとも苦労されているのは、どの部分ですか?

 

本書は、ヒト・モノ・カネを軸とした”プロジェクトマネジメントの全体地図”を提示しながら、管理者として押さえておくべき、プロジェクトマネジメントの基礎知識を徹底解説する一冊。

 

プロジェクトマネジメントの範囲は多岐にわたります。
プロジェクトマネジメントの現場は1つとして同じものがありません。
プロジェクトマネジメントは生モノであり刻々と状況は変わっていきます。

 

このように、ヤル気や気合いでどうにかある役割ではありません。
やりがいと達成感は変え難いものではありますが・・・。

 

大事なことは、各工程や各作業の”沼”にハマり込まないこと。
常にプロジェクトの全体像を俯瞰しながら、全体最適化を目指して整理することこそが役割だからです。

 

その役割をまっとうするためには、プロジェクトマネジメントの全体を把握する術を磨き続ける必要があります。
著者は、その入り口となる『ヒト・モノ・カネを軸とした”プロジェクトマネジメントの全体地図”』を提示します。

 

この全体地図を軸に、各工程、各作業と掘り下げて管理していく。
本書を学習することで、実務に直結するプロジェクトマネジメントの基本技術が習得できるように解説されていきます。

 

特徴は、とにかく実務目線を意識した解説。
著者の実体験を元にした豊富な事例と視覚的理解に役立つイラストで、現場を意識しながら学べるように構成されています。

 

アカデミックな専門書やPMBOKなどの資格試験のような堅苦しさはありません。
工程ごとの時系列順に解説を読み進めることで、全体を把握する技術と各工程の勘所が身についていきます。

 

業種や事業規模に左右されない、プロジェクトマネジメントの本質を凝縮した一冊。
実務で悩む人から、これからその役割を担おうとする初学者まで、とても気づきの多い良書です。

 

◆俯瞰と勘所。

プロジェクトマネジメントの基本と本質が1冊で学べる本
長谷川和人 SBクリエイティブ 2026-02-20
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■【要約】15個の抜粋ポイント

プロジェクトを成功させるためには、「悪い未来を予測する」ことが不可欠です。
多くの失敗を想像することができれば、準備を緻密に積み上げて詳細な計画を立てることができます。
それが、プロジェクトマネジメントの大事な入り口です。

 

●プロジェクトマネジメントの3つの軸
(1)ヒトの軸:「こころ」をマネジメントする
(2)モノの軸:「見えない側面」をマネジメントする
(3)カネの軸:「効果」とセットでマネジメントする

 

目標設定には、「誰が何に困っているのか」を把握することが不可欠です。

 

必要人数を見積もった上で、プロジェクト開始当初から要因を確保する。

 

作業計画の中でも最上位に置いてほしいものが、マイルストーンです。
プロジェクトを進行する中で、「この日までにこの作業を終えなければならない」という大きな目印になるポイントのことです。

 

プロジェクトの中では、特に会議が時間的・精神的負担になりがちなので、会議の効率化に注視する。

 

プロマネには、「悪い情報」の断片しか集まらないという伝言ゲームの構造を理解する。

 

プロジェクトの本質的な問題は、会議で報告されるとは限りません。
むしろ、暗闇を好む夜行性の動物のように、目立たないところに隠れがちです。
だからこそ、プロマネは様々な角度から質問を繰り返すことで、目立っていない問題に光を当てるのです。
百発百中で問題を掘り起こす必要はありません。
会議における資料の記載、報告者の口調、参加者の表情などからヒントを得て、気になることをどんどん質問していくのです。
そのような工夫を重ねることで、重要な問題を早期に把握できるようになるのです。

 

品質管理の最終的な目的はプロダクト品質を高めることだが、そのためにはプロセス品質を高めることが不可欠である。

 

プロジェクトを進めることは、目的ではありません。
プロジェクトは、手段です。
プロジェクトがうまく進まなくなった時こそ、本来の目的を達成できるかどうかという視点で、今後の対応を考えるべきです。

 

課題管理表を使って遅延を責める態度を取っていると、悪い情報が集まらなくなる。

 

●費用と効果の実態を把握する際のポイント
(1)プロジェクト計画書の時点で、効果測定方法を決めておく
(2)費用全体を把握する方法を検討し続ける

 

「生の資料」を見る機会がなくなることは、とても危険です。
プロマネが生の資料から断絶されるようになれば、プロジェクトの状況を正しく判断できなくなります。
もちろん、プロマネが「生の資料」の全てを読むことは現実的ではありません。
だからこそ、チーム全体で分担して、「プロマネが、本当に必要な生の資料を読める」ような環境をつくるのです。

 

プロジェクトに参画する私たちは、プロジェクトを推進することが自己目的化しやすいことについて、十分に警戒する必要があります。
要所要所で自問自答してほしいのです。

 

業務を実施している現場で何が起こっているかを観察するには、その分野の知識と経験が必要です。
そして、熱意も必要ですし、地道な活動を継続する力も必要です。
だからこそ、プロマネは大変です。
これまで経験したことがない分野での業務を必死で理解し、いろいろな人に物事を教えてもらい、ようやくプロジェクトの周辺環境が見えてきます。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【2211-1】情報は伝言ゲームのように上がってくると自覚する

【2211-2】本当に必要な「生の資料・情報」をいつでも読める環境を整えておく

【2211-3】「誰のためのプロジェクトなのか」を決して見失わない

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】プロジェクトマネジメントの基本と本質が1冊で学べる本
【著者名】長谷川和人
出版社SBクリエイティブ
【出版日】2026/2/20
オススメ度★★★★☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダー問題解決準備力
【頁 数】392ページ
【目 次】
第1章 プロジェクトマネジメントとは
第2章 目標設定
第3章 体制整備
第4章 プロジェクト計画策定
第5章 コミュニケーション管理
第6章 ステークホルダー管理
第7章 進捗管理
第8章 品質管理
第9章 変更管理
第10章 課題・リスク管理
第11章 コスト管理
第12章 継続的改善
最終章 プロジェクトで活動中の方へ
付録 本書とPMBOKとの対応

 

▼さっそくこの本を読む

プロジェクトマネジメントの基本と本質が1冊で学べる本
長谷川和人 SBクリエイティブ 2026-02-20
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長谷川和人さん、素敵な一冊をありがとうございました!

※当記事の無断転載・無断使用は固くお断りいたします。

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