【書評:1718冊目】仕事は1冊のノートで10倍差がつく(鈴木進介)

【書くことで思考は可視化される】
思考の整理家・鈴木進介氏が、『仕事は1冊のノートで10倍差がつく』と題して、ノートを使いこなせるかで仕事の効率は何倍も変わると提起し、武器としてのノート術を指南する一冊。

■書籍の紹介文

ノート。
うまく使いこなせていますか?

 

本書は、ノートに書き出すことで得られる効果をシーン別/テーマ別に示しながら、仕事や人生を加速させる武器となるノート術を指南する一冊。

 

ノートとは、○○を書き留めておくもの。
この○○に、なんの抵抗もなく「情報」を入れて読んだ方は、本書を読む必要があるかもしれません。

 

ノートに書き留めるのは、脳内つまり思考です。
頭の中を書き出して、整理し、考えるための”作業場”こそが、ノートの役割なのです。

 

もちろん、情報も書き留めます。
ただ、情報に触れたとき、人は思考しています。

 

その情報が、重要なのかそうでもないのか。
その情報が、必要なのかそこまでではないのか。

 

この、プラスαの思考をノートにいかに書き出せるか。
ここが、ノートを使いこなせるかどうかのポイントになります。

 

本書では、シーンやテーマ別にノート術を紹介しています。
ひとつ一つ試していくことで、ノートが使いこなせるようになっていきます。

 

まずは、一冊ノートを用意してみてください。
そして、そこに今一番モヤモヤしていることを書き出してみましょう。

 

そこから、本書を使ってノートを使いこなす力を磨いていく。
すると次第に、仕事に人生に前へと進むスピードが加速していくのを感じるでしょう。

 

◆ノートを相棒に。

仕事は1冊のノートで10倍差がつく
鈴木進介 明日香出版社 2021-10-12
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■【要約】15個の抜粋ポイント

ノートは、記録のため(インプット)ではなく、思考を整理し、自分なりの正解を考え出すため(アウトプット)の武器である。

 

情報の整理で大切なことは、どこが重要ポイントなのかメリハリをつけることです。

 

1冊の中にすべてのテーマを集約したほうが、「今の自分の状態を丸ごと見える化」することができるため、内省しやすく、次の行動を考える上で気づきも得やすくなります。

 

納得できる人生を送るために、ノートに”本音”を書き留めて欲しいのです。

 

日々の仕事を振り返り「Goodなこと」「Newなこと」「気づき」を書き込みます。
たった3行でもOKです。
この3点セット(Good/New/気づき)を書き連ねていくことで、自分に素直に向き合うことができます。

 

行動を目に見える形で「仕組み」にし、「記録」していきます。
「何をやるのか? どう動けばいいのか? どれくらい進んだか?」など、頭の中にあること、気持ちの中に留めている行動をノートに書き出すだけです。

 

PDCAの前に「Goal(目的・目標)」を明確にしてください。
頭に浮かんでいることをいきなりノートに書き出してPlan(計画や段取り)を行っても、そもそものGoalからズレていては、いつまで経っても成果が出ません。

 

●振り返りの3つの効用
①客観的になれること
②自分らしさを取り戻せること
③新たな決断ができること

 

ノートを使って振り返りをするときの視点は「やったこと(Y)」「わかったこと(W)」「次にやること(T)」の3点セットをおすすめしています。

 

私が考える「問題」の定義は「あるべき姿と現状のギャップ」です。

 

実際にあなたが今抱える問題を明確にしていきましょう。
まずはノートを準備してください。
準備ができたら、タイトルを書き、補助線を真ん中に縦に1本引いて左右2分割にします。
また、ページ下部には横線を引いて、全体の20〜30%ほどのスペースを作ります。
右側には本来の「あるべき姿」を、左側には「現状」を思いつくまま書き出します。
ページ下部には「解決すべき問題」として、あるべき姿と現状で生じているギャップを書きます。

 

プレゼンで成果を勝ち取る人は、資料作りや話し方を考える前に十分、ノートの上で戦略を練ります。
パワーポイントを起動する前にノートで戦略の構想を練るわけです。
戦略とは、「明確なGoal設定」と「誰に、何を、どのように伝えるか?」です。
あなたは、プレゼンの前にノートを使って戦略を立てていますか?

 

箇条書きされたポイントの一覧から、「要するに何?一言で言うと何?」欄に簡潔なフレーズを導き出します。
・一番大切な箇所はどれか?
・短く言い換えができる言葉はあるか?
・全体を包括する言葉は何か?
という3つのチェックポイントを意識して、簡潔な言葉を考え抜きます。

 

ノートに線を引いて分割することは、「いる情報・いらない情報」に分けてアウトプットで活用しやすくすることです。

 

ノートをとる最終目的はなんでしょうか?
仕事の場合なら「情報を整理し、有益なアウトプットをするため」です。
ノートをとることに意味はありません。
アウトプットしてこそノートの価値がでます。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【1718-1】気に入ったノートを1冊用意する

【1718-2】用意したノートに”本音”を書き留める

【1718-3】寝る前に振り返りを行い、「やったこと(Y)」「わかったこと(W)」「次にやること(T)」を書き留める

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】仕事は1冊のノートで10倍差がつく
【著者名】鈴木進介著者情報
出版社明日香出版社
【出版日】2021/10/12
オススメ度★★★☆☆
こんな時に明日の仕事力を磨きたいときに
キーワード思考自己対話問題解決
【頁 数】264ページ
【目 次】
第1章 書くことが人生を作り出す
第2章 脳内を整理するノートの作法
第3章 キャリアを切り拓く「目標ノート」
第4章 第一歩目が軽くなる「行動ノート」
第5章 今に集中できる「振り返りノート」
第6章 悩みを最小化できる「解決ノート」
第7章 勝利をたぐり寄せる「プレゼンノート」
第8章 インプットを成果に変える「アウトプットノート」

 

この本が、あなたを変える!

仕事は1冊のノートで10倍差がつく
鈴木進介 明日香出版社 2021-10-12
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鈴木進介さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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コメント

    • 大塚ゆり
    • 2021年 12月 15日 7:02am

    先日は回答していただきありがとうございました
    この本についても質問させてください

    あるサイトのレビューで、この本は鈴木進介さんの過去作の集大成であり、エッセンスが詰まっていると評されていました。

    このブログでも紹介されている4作
    ・1分で仕事を片付ける技術
    ・本物の仕分け術
    ・セパレート思考
    ・1日10分自分会議
    これらと内容が重複していたり、似たような手法が記載されていますか?

    この「仕事は1冊のノートで10倍差がつく」だけでは、上記の4作全てのエッセンスは取得できないでしょうか?

    拙い質問をして申し訳ありません

      • 米山智裕
      • 2022年 1月 02日 11:27pm

      大塚様
      ありがとうございます。
      返信が遅くなり申し訳ございません。
      4冊とも著者のメッセージは一緒です。
      つまり、”本質”は同じなので、得たいことは「仕事は1冊のノートで10倍差がつく」だけでも得られると言えるかもしれません。

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