【人生とは、おもしろさの追求】
ライフネット生命会長・出口治明氏が、日々実践している「腹に落ちるまで考え抜く」方法=本物の思考力について、徹底的に解説する一冊。数字・ファクト・ロジックで常識を疑え!
「日本は大学進学率が高い」
「わび・さびが日本の伝統文化」
「日本では夫婦同姓が当たり前」
うんうんと頷いて読んだとしたら、あなたは注意が必要です。
本書は、日本社会に蔓延するデマや嘘に惑わされず、物事を正しく判断する「腑に落ちるまで考え抜く」方法を解説する一冊。
・日本の大学進学率は49%(OECD加盟国平均59%)
・侘び寂びの体現と言われる薬師寺の東塔は、元々派手な建物だった(くすんだ色合いは塗り直すお金がなかった結果)
・源頼朝の奥様は北条政子(夫婦別姓ですね)
このように、常識みたいに認識していることも、「数字・ファクト・ロジック」をつかって考えると、思い込みや固定感念に縛られていることがわかります。
この思い込みや固定観念に縛られないためには、自分なりに本質を見通す目を持ち、ゼロベースで物事を判断できる力を養う必要があります。
その力を養うためには、考えて、考えて、考え抜いて、考える力を磨くしかありません。
あなたの考える力は、いま弱っています。
「数字・ファクト・ロジック」の感覚をこの本で養いながら、「考え抜く」自分を確立しましょう!
◆考えることこそ、生きている証。
これは多くの社会学者が指摘していることですが、人間は育った環境の影響を色濃く受けてながら、10〜20年かけて人格が固まっていくといわれています。
つまり人間は、育った社会の常識を反映した生き物であるということ。
「日本人の特性」とは、せいぜいがここ20〜30年の「日本の社会ではこういう考え方が主流である」ということを大ざっぱに表しているだけであって、けっして日本人が元来持っている特徴を指しているわけではないのです。
良い点は良い点として、悪い点は悪い点として、数字・ファクト・ロジックに基づく冷静な視点から、是々非々で物事を見ていく姿勢は、これからの日本を考えるうえでも極めて重要です。
数字・ファクト・ロジックは誰に対しても、また何事に対しても公平です。
そして、自分にその気持ちさえあれば、数字・ファクト・ロジックを検証する機会も公平に与えられています。
本来、大学とは学問を志す人々に広く門戸が開かれている、オープンな環境であるはずです。
ビジネス経験を積んだ30代、40代の学生もいれば、子育てを終えた50代、60代の人もいる。
さまざまな年代、価値観、人生経験を持つ人々が集まって議論を交わし、切磋琢磨して学び合う環境が実現してこそ、価値のある高等教育が実現できると、僕は思うのです。
大学にはダイバーシティが必要なのです。
原理原則さえ理解していれば、一見、複雑に見える事象でも、本質はシンプルであると見抜くことができます。
そこに虚偽や欺瞞が巧妙に隠されていたとしても、騙されるリスクが格段に減少するはずです。
人は学ぶことでしか成長できません。
そして同時に、人は不器用な生き物です。
学んだことを自らの血肉とし、自分の頭で考えられるようになるには、時間をかけて勉強し続ける必要があります。
人間は知識や物事を「腹に落ちる」まで考え抜いて、初めて具体的な行動に移ることができるようになります。
「考えれば考えるほど、行動に移せない」と言う人もいますが、それは単に「腹に落ちる」まで考え抜いていないだけのことなのです。
数字・ファクト・ロジックの確たる後ろ盾があれば、常識に縛られる必要などどこにもありません。
常識を捨て、澄んだ目で物事の本質を見極める。
そのことを常に念頭に置いてください。
1冊の古典は、100冊のビジネス書に勝ります。
人間は、アホな動物です。
でも、その前提がわかっていれば、アホである人間が同じ失敗を犯さないよう対策を講じることができます。
アホなりに考えればいいのです。
考えて、考えて、考え抜く。
自分の言葉で意見が述べられるように勉強を重ねる。
人間が知恵を付けるには、インプットを増やすしかありません。
であれば、強制的にアウトプットさせる仕組みを取り入れて、インプットせざるを得ない状態をつくってしまうのが、最も効率がいい。
人類の歴史を勉強していくと、「上手に仕組みをつくった社会が成長し、長く生き残っていくのだ」ということがよくわかります。
翻って、仕組みづくりがうまくいかなかった社会は、衰退していくしかないのです。
人はもっともっと、おもしろさを追求することに貪欲になったほうがいいと思います。
物事をありのままに認めること、自分の頭で考えること、自分の意見を述べること。
それらに貪欲になればなるほど、人生はより豊かに、おもしろくなっていきます。
「人生を楽しむ」とは、そういうことではないでしょうか。
人間は教育しなければ犬よりも劣ります。
まずは子どもに教育を受ける機会を十分に与え、リテラシーを身に付けさせること。
それが社会の責務です。
人間は誰でもいまがいちばん若いのです。
明日になれば1日分歳をとります。
やりたいことや、おもしろいことに、みなさんもっともっとチャレンジしましょう。
【947-1】「それって本当にそうなの?」と考える癖をつける
【947-2】古典を納得いくまで読みこむ
【947-3】「今が一番若いんだ」という気持ちを常にもつ
じぶんの進む道は、じぶんで考えるからこそ、楽しくなる!
【書籍名】本物の思考力 (小学館新書)
【著者名】出口治明
【出版社】小学館
【出版日】2017/3/30
【オススメ度】★★★★★
【こんな時に】考える力を身につけたいときに
【キーワード】思考、最高の自分、哲学
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1章 根拠なき「常識」が蔓延する日本
第2章 日本の教育を再考する
第3章 腹に落ちるまで考え抜く
第4章 怠け癖には「仕組み化」
第5章 構想する力
気になったら、今すぐお手元に!
出口治明さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/
本日もお読みいただきありがとうございました!
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