【シェア読書:767冊目】「決め方」の経済学(坂井豊貴)

【多数決は万能か?】慶應義塾大学教授・坂井豊貴氏が、経済学の視点から、民主主義の基本とも思われている多数決の致命的な欠陥を明らかにしていく。どんな「決め方」をすれば、民意を最大化できるのか考察する。

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1分間紹介文
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何を決めるときにも自然に用いる多数決。
その結果を、あなたは何の疑いもなく受けていれていますか?
もし、あなたの答えが「YES」なら、本書はよい勉強になることでしょう。

 

著者は、坂井豊貴さん。
慶應義塾大学経済学部教授。
人々の意思をよりよく反映させる選挙方式、物を高く売るオークション方式、人と組織を上手く結ぶマッチング方式といった制度設計の研究で、多くの国際業績をあげる。

 

本書は、「決め方」を、人々の意思を情報としてまとめあげ1つの集団的決定を与える関数としてとらえながら、経済学的に考察していく一冊。選挙から飲み会の会場決めまで、あらゆる場面で用いられる「多数決」の本当の姿が見えてくる

 

総得票数がトップだったのはA党なのに、議席を一番獲得したのはB党。
多数決で決めたことなのに、納得しない人の数があまりに多い決定事項。
「多数決がもっとも公平」と信じつつも、その結果に釈然しないことが多い。

 

こうしたことがなぜ起きるのか?
多数決の致命的な欠陥を経済学の視点からあぶり出していき、その上で、どのように決めれば、人々の大意とのズレが一番少なく済むのか。決選投票付き多数決・ボルダルール・コンドルセルール・是認投票など様々な決め方をケーススタディすることで、考察していく。

 

多数決の本質を理解することで、これからの「決め方」の質が上がる!

 

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本のエッセンスがわかる15のポイント
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「決め方」は決定的に重要である。それしだいで結果はまるで変わる。

 

勝つためには広い層からの着実な加点が必要なのだ。この意味でボルダルールは「フォー・オール」の民主主義と相性がよい。

 

クリントンは、プッシュにもペローにも、ペアごとの多数決で勝つ。そしてこのときのクリントンのように、ほかのあらゆる選択肢とのペアごとの多数決で勝つ選択肢をペア勝者という。

 

ボルダルールは、有権者の意思をよりよく反映する手続きとして優れているが、そのことは、起こる結果が善悪の観点から優れていることを意味しない。そこは有権者の意思しだいである。

 

私たちが目指すべきなのは、というか目指せるのは、実在としての民意を探し当てることではなく、まともな決め方を用いることだ。ときにその決め方が選んだ選択肢は、誰もが民意と呼びたくなるような強いメッセージを発する、かもしれない。

 

ボルダルールはほかのスコアリングルールと比較すると、有権者の意思をよりよく反映する。

 

人々の意思をどう集約するか。決め方の研究者バリンスキとララキが提案するのは、各選択肢について、有権者の評価の「真ん中」を、集団としての評価とする方式だ。これをマジョリティー・ジャッジメントという。

 

判断の独立性条件が満たされることは、陪審定理を成立させるために、死活的に重要だ。満たされない例としてわかりやすいのは、陪審員たちのなかにボスがいて、皆がそのボスの判断に従うとき。これは陪審員が実質的に1人しかいないのと同じだ。

 

陪審定理で多数決を正当化できるための条件をまとめておこう。
(1)多数決で決める対象に、皆に共通の目標がある。
(2)有権者の判断が正しい確率Pは、0.5より高い。
(3)有権者は各自で判断する。ボスに従ったり、空気に流されたり、「勝ち馬」に乗ろうとしない。

 

多数決を使うためには、そもそも多数決で決めてよいことを限っておくのが賢明だ。

 

9人の意見のなかの真ん中の選択肢を、中位選択肢と呼ぼう。(略)中位選択肢には2つの卓越した性質がある。ペア勝者であること、極端なことを言っても結果を変えられないことだ。

 

一直線に並んだ選択肢に対しては、中位選択肢を選ぶ決め方、中位ルールを用いるのがよい。これだと誰も極端なことを言って結果を都合よく変えられないし、さらにはペア勝者を選べる。ペア勝者はその性質上、実に「多数意見」な選択肢である。さらには「真ん中」なので、皆で妥協し折り合いを付けた点と理解しやすい。納得感を与えやすいのではないか。

 

自律した個人による決定であれどもそれが本人の不利益になるなら介入をよしとする、という考えをパターナリズム(温情主義)という。

 

両者の内心が互いの自由を侵害するとき、その内心を実際のアクションとすることよりも、自由の領域を平等に保護することを優先させる。

 

いつか日本の多数決選挙はまともな方式へと変わるのだろうか?

 

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これをやってみよう!3つの実践ポイント
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【767-1】多数決は万能ではないと心得る

 

【767-2】相手が「決め方」を提示したらその方法を分析する

 

【767-3】自分の欲しい結果を望める「決め方」を効果的に使えないか考える

 

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今回のまとめ
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「決め方」で結果は変わる!

 

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本日紹介した書籍情報
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【書籍名】「決め方」の経済学
【著者名】坂井豊貴
【出版社】ダイヤモンド社
【出版日】2016/7/1
オススメ度★★☆☆☆
【こんな時に】教養を伸ばしたいときに
【キーワード】社会教養問題解決
【頁 数】224ページ
【目 次】
第1部 決め方を変えると結果が変わる
第2部 三択以上の投票で優れている決め方は何か
第3部 二択投票で多数決を正しく使いこなす
第4部 多数の意見を尊重すべきでないとき

 

気になったら、今すぐお手元に!
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坂井豊貴さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

 

本日もお読みいただきありがとうございました!

 

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