【シェア読書:657冊目】会社のITはエンジニアに任せるな!(白川克)

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【ITを自分ごと化せよ!】ITコンサルタント・白川克氏が、成功率30%と言われるITプロジェクトの現状から脱却し、ITを経営の武器にしていくための方法を、経営・業務・ITの三位一体の視点で語る一冊。

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書籍情報
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【書籍名】会社のITはエンジニアに任せるな!
【著者名】白川克
【出版社】ダイヤモンド社
【出版日】2015/12/4
【オススメ度】★★★☆☆
【こんな時に】明日の仕事力を磨きたいときに
【キーワード】IT活用組織改革
【頁 数】280ページ
【目 次】
第1章 なぜ、会社の武器にできないのか
第2章 成功率3割を9割に引き上げるためにやっていること
第3章 異様に高いコストを下げる方法
第4章 勘・経験・度胸に頼らない投資計画の立て方
第5章 変革リーダーを組織的に育てる
第6章 結局、我が社のITはどこを目指すのか
第7章 意思を込め、長い目で育てよう
第8章 そして、経営の足かせを武器に変える

 

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1分間紹介文
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あなたは仕事で使っているITに満足していますか?
こんなものかなととも思うけど、快適でもない。そんな風に思う方にオススメな一冊。

 

著者は、白川克さん。
ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズ株式会社ディレクター。
ITコンサルタント。
以来、IT投資計画策定、人事、会計、販売管理、顧客管理、ワークスタイル改革、全社戦略立案など、幅広い分野のプロジェクトに参加。無類の自転車好き。

 

本書は、そもそも仕事を遂行する上でITをどう位置づけるべきなのか」この点を誰にでもわかるように体系立てて解説した一冊。いつまでもITを理解しがたいものと遠ざけては失敗し続ける、そんな負のスパイラルから脱却する第一歩として、非常に示唆的な内容

 

経営陣は、経営のプロです。
業務部門は、業務のプロです。
IT部門は、ITのプロです。
「IT」を中心に置いたとき、この三者が、キレイな三角形のようなバランスで「IT」を見据えなければ、「IT」はその威力を発揮せず、逆に害悪にさえなる危険性を孕んでいます。

 

著者曰く、現状ITプロジェクトの成功率はたったの30%とのこと。それだけ、キレイな三角形を形成している会社が少ないということです。なぜ、そのようなことが起きてしまうのでしょうか?

 

それはひとえに、「コミュニケーション不足」から起きることであると、著者は様々な事例から指摘します。すなわち、3つのプロ達がそれぞれの立場で、それぞれの物言いをしてしまい、関係の断絶が起きてしまっていることが、失敗の一番の原因であるということです。

 

ということは、ITを武器に変えていく一番の方法は、コミュニケーションを改善し、正しい三角形を築いていくことになります。

 

「まったくITは!」と喚いているあなたこそ、ITがうまくいかない元凶。そんなことにならないために、あなたなりの三角形の作り方をぜひ考えてみてください。

 

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押さえておきたい15のポイント
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「ITをそこらで売っている道具と一緒にする感覚と、そこから導かれる安易な丸投げスタンス」こそが、ITを会社の武器にできない根本的な原因

 

●ITをきちんと構築し、運営するために必須な3つの関係者
・経営:経営レベルの意思決定
・業務部門:どんなITが欲しいかを語る
・IT部門:ITを構築する

 

アンケート調査で失敗の理由を企業に聞くと、「技術的な困難」などのITエンジニアの専門領域よりも、「チーム内のコミュニケーション」「従業員の反対」「中間管理職のコミットメント不足」「組織の壁」など、コミュニケーションや経営幹部によるリーダーシップ不足に関連する要因が必ず上位にくる

 

●よきプロジェクトオーナーになる10の鉄則
鉄則1:やりたいこと、欲しいものを明言する
鉄則2:人を集める
鉄則3:社内で味方になる
鉄則4:財布の紐を握る
鉄則5:関門になる
鉄則6:現状を変えさせる
鉄則7:部門間の対立を裁く
鉄則8:リスクを取る
鉄則9:コミュニケーションをヘルシーに
鉄則10:効果を搾り取らせる

 

経営幹部や業務担当者の立場で人件費を抑える方法を3つ、紹介します。
①本当に欲しいものだけを選ぶ
②手作りではなく既存のものを買ってくる
③業務とITをシンプルにする
の3点です。

 

金額を聞かれて、高めに言うとすぐさま叱られる。低めに言うと後で叱られる。どちらにしても叱られるので、ITエンジニアからすると誠にバカバカしい構図です。こうしてITエンジニアは「とにかく、言質を取られないように、何も約束しないコミュニケーションスタイル」を身につけていきます。

 

プロジェクトの途中途中に「このまま進めるべきか」を判定するチェックポイントを設けるのが有効

 

ITプロジェクトは本質的に不確実性が高く、ブレ幅が大きい仕事です。それなのに「最初に言った1億で作るのが、お前らITエンジニアの仕事だろ」と言うのは、悪気はなくても、不確実性をITエンジニアだけに押し付けている構図になります。
(略)
「不確実なことを経営幹部も理解し、協力して荒馬を乗りこなしましょう」に尽きます。

 

「経営、特に変革のスピードは、ITプロジェクトを任せられるプロジェクトリーダーの数で決まる」

 

●優れたITリーダーになるための素質
・目指す姿を言語や絵で表したり、意見を引き出すタイプのコミュニケーション能力
・衝突を恐れずに意見を交換し、結論を明確にする姿勢
・リスクを見極めたうえで、リスクを背負う胆力
・長期視点/全社視点
※ITのスペシャリストというよりは、コミュニケーション力が高い、普通に優秀なビジネスパーソンに近い

 

お手本→体験→座学→振り返りのサイクルを短い単位でグルグル回します。

 

ビジョンがないと、下される判断は人によってバラバラで、組織としての一貫性を失う

 

①目先ではなく、長期のメリット・デメリットを考えること
②時に損得を超えて、信念にもとづく投資を決断する
という姿勢です。(略)ミドル(課長、部長級)であっても、今後の会社を担うためにITの長期構想について主体的に考え、経営幹部に提案し、具体的な仕事として実行してくことが必要でしょう。

 

コストをさまざまな切り口で分類していくことで、見えなかったITコストが少しずつ理解できるようになります。お金の流れや構造がわかれば、どこにコストをかけるべきで、どこを下げるべきなのか、議論できるようになってきます。

 

自分で苦労しながらITを深く理解しているので、適切な指示を出すことができ、ITが足かせになって住まうのではなく、経営の武器として使いこなせている

 

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これをやってみよう!3つの実践ポイント
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【657-1】作業の進捗チェックポイントを頻繁に設ける癖をつける

 

【657-2】自分が関わる仕事のお金の流れと構造を理解する

 

【657-3】「自分で経験し、自分で学んでこそ、使いこなせる」と肝に銘じる

 

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今回のまとめ
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ITは、三位一体を成して、その力を解き放つ!!

 

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今回紹介した本
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会社のITはエンジニアに任せるな!

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白川克さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

 

興味をお持ちいただけましたら、ぜひあなたの自身で本を体感してくださいね(^^)
少しでも参考になれたら、嬉しいです。ありがとうございました!

 

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