【書評:360冊目】世界で通用するリーダーシップ(三谷宏幸)

【世界と日本のリーダーの差とは】
ノバルティスファーマ元社長・三谷宏幸氏が、『世界で通用するリーダーシップ』と題して、感性×経験がビジネスの成功に繋がると提起し、リーダーシップのあり方を指南する一冊。

■書籍の紹介文

日本のリーダーと海外のリーダー。
なにが違うとおもいますか?

 

本書は、ビジネスのグローバル化が加速する日本において、外資系企業で経営トップを歴任してきた著者が、リーダーシップの「問題点の指摘」と「改善点のヒント」を提示する一冊。

 

外資系企業での経歴が長い著者によるリーダーシップ論です。
よく言われる、「外から日本を見てきた人」の視点が学べます。

 

グローバル化が加速する中、機能不全を指摘されているビジネスの現場。
なにが問題なのか、どこに手をつければいいのか、気づいていないとも言えます。

 

そうした悩める現場に役立つ視点を授けてくれます。
「問題点の指摘」と「改善点のヒント」が分かりやすく学べます。

 

必死に対応しているのに、一向に状況が好転しない。
そんな状況を打破するのに、オススメな本です。

 

◆現場の経験に触れる。

世界で通用するリーダーシップ
三谷宏幸 東洋経済新報社 2012-1-27
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■【要約】15個の抜粋ポイント

米国に留学して改めてわかったことがある。
それは、日本のスケールの小ささ、そして「幅」の狭さだった。
考え方は極めて限定的で、「みんなで渡るから、怖くない」という発想だ。

 

小さな幅をみんなで享受できる制度を、優秀な政治家や官僚が作り上げた。
そして「ここにいれば大丈夫」「みんなで頑張ろう」という考え方を定着させた。
それが日本の強さだったのだ。

 

システムから外れる人間を作ることができなかった。
これが日本の弱点になっている。

 

米国は、これとは反対だ。
多様性に富んだ人が違う発想をしている。
経済も、人種も、思考も多様だ。
こういう環境で理解し合うには、相互に多様性を認め、共通認識を持てるように説明するしかない。

 

米国が強いのは、いつも世界を見て、次の打ち手を模索し、多様な背景を持つ人に説明をしてきたからだ。
残念ながら、日本には、このような論理性とダイバーシティが欠けている。

 

「幅」が違えば、やるべきことも異なる。
やれることと、やれないことの幅が広いのが米国であり、それが狭いのが日本だ。
日本はやるべきことに対し、この狭い幅の中で判断している。

 

問い続けると、最終的には「今までやったことがないからです」という答えに突き当たる。
残念だが、これが「幅」なのだ。
「幅」の外側にあるものは、認めたがらないのだ。

 

求められているのは、パラダイムシフトだ。
「なぜ、できないのか」でなく「どうすればできるのか」を考えるべきだ。
ピンチの時こそ「何か、やり方がないか」考えるべきだ。

 

決断も挑戦もせず、手堅く安全にやり過ごす人は決してリーダになれない。
リーダーは、不確実で、リスクの高い判断を行わねばならないからだ。
ぜひ、若いうちから、リスクを取って挑戦してほしい。

 

経営戦略やセオリーは、実は山のようにある。
そして、書店に行けば、いくらでも手に入る。
つまり、セオリーなど、誰でも知っていることなのだ。

 

大事なことは、そのセオリーを正しく選択し、本当に必要なタイミングで、どれほど徹底的に実行できるかということだ。
何ら新規性がなくても、徹底的にやれば世の中に通用するものなのだ。

 

問われるのが「感性」だ。
なぜなら、感性こそが「理論から実践」に大きな影響を及ぼすからだ。

 

「感性」は、契約のような切迫感のある場面だけに求められるわけではない。
顧客と食事に行くような時でも同じだ。
食事中なら、交渉する時間はいくらでもあると思うかもしれない。

 

ビジネスの現場で「この人はすごいな」と思う人を、思い浮かべて欲しい。
必ずしも、マニュアル的な対応をしていないことに気づくはずだ。

 

あえて視点を変えていかなければ、将来の変化を見通すことはできない。
いい加減、日本人も、居心地のいい場所から脱出するべきだ。
さもなくば、生き残ることさえできなくなるはずだ。

 

■【実践】3個の行動ポイント

【360-1】「どうすれば出来るのか」を問題解決では常に考える

【360-2】経験を体系化する

【360-3】何事も徹底的にやる

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】世界で通用するリーダーシップ
【著者名】三谷宏幸
出版社東洋経済新報社
【出版日】2012/1/27
オススメ度★☆☆☆☆
こんな時に明日のリーダー力を磨きたいときに
キーワードリーダーグローバル指導力
【頁 数】240ページ
【目 次】
第1章 いつも何かを探していた
第2章 日本と米国、考え方の違い
第3章 経営の理論を学ぶことから実践へ
第4章 企業の成長をドライブする
第5章 外資系に勤めるということ
第6章 ジャック・ウェルチに学んだリーダーシップ
第7章 製薬業界とノバルティス
第8章 これからの日本の役割

 

この本が、あなたを変える!

世界で通用するリーダーシップ
三谷宏幸 東洋経済新報社 2012-1-27
売上ランキング(公開時):ー
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三谷宏幸さん、素敵な一冊をありがとうございます\(^o^)/

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