【書評:229冊目】ヤンキー経済(原田曜平)

【これからの消費はヤンキーが引っ張る?】
マーケティングの専門家・原田曜平氏が、『ヤンキー経済』と題して、今後の経済を左右する存在として「ヤンキー層」を挙げながら、彼らを通して消費動向を考察する一冊。

■書籍の紹介文

最近流行っているもの。
どんなものを思い浮かべますか?

 

本書は、これからの日本経済を左右する存在として「ヤンキー層」に着目し、彼らを通してこれからの消費動向を考察する一冊。

 

「地元から”絶対に”出たくない」若者達。
著者は、彼らをマイルドヤンキーと名づけます。

 

彼らがどういう存在で、どこに価値観を置いているのか。
ここを分析することで、これからの経済をも左右する消費動向がみえてくると指摘します。

 

「給料が上がっても絶対地元を離れたくない」
「家を建ててはじめて一人前」
「スポーツカーより仲間と乗れるミニバンが最高」

 

こうした生の声を収録しているのも、臨場感を生んでおもしろい内容に仕上がっています。
「地元にこういう人達いるよね」と共感しながら、読み進められます。

 

そのうえで、彼らマイルドヤンキーが持つパワーの大きさに驚かされます。
自分の仕事に置き換えて、どう展開すれば心を掴めるかを考える使い方もおもしろいとおもいます。

 

著者自身も、彼らに受けいられそうなサービスを大胆に提案しています。
それらを参考に考えてみるのも、良い刺激となるでしょう。

 

マイルドヤンキー。
彼らを通してみる経済、なかなか楽しい一冊です。

 

◆消費の新たな主役に…

ヤンキー経済
原田曜平 幻冬舎 2014-1-30
売上ランキング(公開時):ー
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■【要約】10個の抜粋ポイント

中学校時代などの少人数の地元友達とつるむ、といった点は昔のヤンキーと同じですが、パッと見では、今どきの普通の若者と大差がありません。

 

地元のファミレスや居酒屋や仲間の家でダラダラ過ごすのが大好きです。
しかし、内心ではEXILEの放つ多少のヤンキー性には憧れを持っていたりする

 

マイルドヤンキーの彼らは、「地元を出たくても出られない」のではなく、「絶対に地元を出たくない」

 

彼らは、大人数が快適に乗車することのできるミニバンを好みます。

 

高級志向はあっても、それは車のスピードやブランド感ではなく、広さや快適さに向かっています。
なぜなら、自分の大切な地元友達や家族に示すことができるホスピタリティの方が、彼らにとっては大事だからです。

 

「嘘」「約束破棄」「遅刻」「ドタキャン」「空気が読めないこと」は、マイルドヤンキーにとって最大の悪行

 

車と違って電車内は公共の場所です。
視界は見知らぬ他人で埋めつくされており、空間を親しい友人同士だけで専有することはできません。
マイルドヤンキーにとってそれは耐え難いものであり、電車のなかではリラックスすることができないのです。

 

「自分が好きなブランドを子供にも着せてお揃いにしたい」

 

「周囲に恥ずかしくない服を着せたい」

 

●マイルドヤンキーに受け入れられそうなビジネス
・親子おそろいの「ニコイチ・サンコイチ高級ブランド」
・車の高級チャイルドシート
・ハロウィン用の仮装グッズやパーティプラン
・高級外車のカーシェアリング
・ワンストップ型の口座管理サービス

 

■【実践】3個の行動ポイント

【229-1】自分の消費行動を記録する

【229-2】同世代の友人と消費行動について話し合う

【229-3】自分達の世代のあったらいいなと思うサービスを考える

■ひと言まとめ

※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作

■本日の書籍情報

【書籍名】ヤンキー経済
【著者名】原田曜平著者情報
出版社幻冬舎
【出版日】2014/1/30
オススメ度★★☆☆☆
こんな時に明日のマーケティング力を磨きたいときに
キーワード社会ビジネスモデルアイデア
【頁 数】220ページ
【目 次】
序章 マイルド化するヤンキー
第2章 マイルドヤンキーの成立
第3章 ヤンキー135人徹底調査
第4章 これからの消費の主役に何を売るのか
特別収録 東京都北区の残存ヤンキーに聞く

 

この本が、あなたを変える!

ヤンキー経済
原田曜平 幻冬舎 2014-1-30
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原田曜平さん、素敵な一冊をありがとうございます(^^)

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