【184冊目】まだ「会社」にいるの? ~「独立前夜」にしておきたいこと~(山口揚平)

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【自力で生き抜く術を大公開!】会社員時代だからこそ知っておくべき「一人で生き抜く」知恵を伝授!!あなたは、勤めている会社がなくなった後も、自分の力で歩んでいけますか?

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■本の概要
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【書籍名】まだ「会社」にいるの? ~「独立前夜」にしておきたいこと~
【著者名】山口揚平
【出版社】大和書房
【出版日】2013/12/22
【推薦度】★★★☆☆
【目 次】
第1章 なかなか会社を辞める勇気がない人へ
第2章 独立は誰でもできる「技術」
第3章 独立は、メンタルマネジメントから始まる
第4章 人に「バリュー」を与える働き方
第5章 孤立しないための「お金」と「信用」の話
第6章 幸福な独立を手にするための未来への視点

 

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■本の紹介文
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本日も、ご覧頂きありがとうございます。
米山智裕です。

 

本日ご紹介するのは、「新しい時代の働き方」に関する一冊。

 

著者は、山口揚平さん。
独立・起業に関する数々の提言を続けている実業家・講演家です。

 

本書は、会社員からの独立を考えていながら、実際の一歩をなかなか踏み出せない方に向けた応援の書であり、はじめの一歩の実践書です。

 

【「何”を”するか」より「何”で”するか」が大事】

 

これからの時代の働き方に関するさまざまなヒントが出てきて、当ブログをご覧になられる方にとっては、気づきが多い一冊だと言えます。

 

淋しい言い方になりますが、「人は結局自分ひとりで生きていくもの」だと思います。人生でもっと多くの時間を費やす仕事における「ひとりで生き抜く知恵」は身につけておくべきサバイバル術ですね!

 

それでは、本編をはじめます。

 

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■読書ノート
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株価や為替相場に振り回されて安定しない経済、ブラック化する会社の増加、そして、そうした会社に自分を削ってまで奉仕することへの疑問。ここで出てくる選択肢が「独立」だ。

 

独立とは、1人で食べていくことやその状態のことだ。
起業とは、新しいビジネスを創ることだ。
新しいビジネスで、すぐに食べていければいいが、実際は困難だ。

 

今、独立は、選ばれた人や特殊なスキルを持つ人だけの特権と思われている。だが、本来は「向き・不向き」の問題でなく、誰でもできる単なるスキル・技術、そして姿勢の問題なのだ。

 

会社を辞めるのは一瞬だ。何も考えずに思い切ればいいのだ。問題は、その後に襲ってくる孤独感との闘いだ。ただ、この孤独も数か月で解消する。独立した人同士のコミュニティがあるからだ。

 

●孤独を抱えないための3つのコツ
(1)自分が安定するまで、前職の同僚などとは会わない
(2)上と比べずに、同じ状況、または下の人を観察する
(3)旅をする

 

独立しても安心してやっていけるのは、上位5~10%に入っている人だ。40%以内でも、所得を下げればやっていけるとは思う。だが、その場合は、スキルより「いい人」であることのほうが大きい。

 

独立後の優秀さには「謙虚さ」も含まれる。今まで「あの会社の人は」で済んでいた評価も、独立したら「あの人は」という評価になる。そうなると、最低限の人間性も、大きな評価の判断基準になる。

 

お金はメンタルを左右する大きな要因だ。まずは、無理しない環境をセットすることだ。独立するつもりなら、住居費と食費、通信・交際費などの生活固定費を3分の1にする生活を考えることだ。

 

さらに、18ヶ月分の生活費分の貯蓄があるといい。この貯蓄の有無で、精神的余裕は大きく変わる。また、単に独立して食っていく上でも、MBAの知識、特に言葉の意味くらいは知っておくべきだ

 

特に、ファイナンス、アカウンティング、マーケティング、オペレーション、アドミニストレーション、IT、組織行動学などは、どんな職種でもある程度は役に立つはずだ。

 

これらの知識は、うる覚えでもいい。その代わり、誰に話を聞けばいいかを知っておくべきだ。不足分を補ってくれる人がいれば、自分が多くの知識を持っていることと同じ意味になるのだ。

 

仕事とは「才能やミッションを貢献に変換すること」だ。人が頑張れるのは、誰かの役に立てるからだ。実は「仕事」の定義はとてもシンプルなのだ。

 

独立するなら、仕事のプロセスを明確に理解しておくべきだ。まず、仕事は、相手の「期待」から始まる。どんな仕事でも、まず相手の期待を汲み取らねばだめだ。五感を総動員して受け止めるべきだ。

 

次に、コミットメントだ。要するに、目標達成することを決断し、宣言することだ。ただし、自分の実力やキャパで受け入れられないなら拒否すべきだ。安請け合いは双方によい結果をもたらさない。

 

コミットしたら、次に実行だ。相手の期待を満たすために、具体的に行動することだ。ゴールは当然、期待値を満たすことだ。「目的を満たすためなら、あらゆるリソースを使う」と考えるのだ。

 

独立した後に、快適で幸福に仕事をするコツは「自分に適度な負荷を継続してかける」ことだ。今の自分のスキルからちょっとだけチャレンジが必要なことに注力してやり続けるのだ。

 

何かに没頭し、楽しさを感じている状態のことを「フロー」という。このフロー状態に入る条件は、自分の能力の限界を「少しだけ」超えた活動を続けることだ。

 

自分の才能やミッション、メッセージは大事にしながら、その表現手段を時代に合わせのだ。「何“を”やるか」より、「何“で”やるか」に注目したほうが、うまくいくのだ。

 

お金とは「価値と信用を数値化したもの」だ。逆に、数値化されない価値と信用もあるということだ。そして、独立して大事なのは、この目には見えない価値や信用のほうなのだ。

 

独立の前に、ぜひやっておきたいのが、自分の信頼がどれだけ残っているのかの確認とメンテナンスだ。

 

生まれてからこれまで出会った人を洗い出し、これまでやってもらったこと、今の関係などを一度、整理してみて欲しい。つまり、「人間関係の棚卸し」をするのだ。

 

「独立したい!」と強く願うその心の底には「もっと幸せに働きたい」という想いが隠されている。

 

幸福に働く上で「人生のシナリオを複数もつ」ことも大切だ。万一、どこかのシナリオで「自分は幸せを感じられない」と思うなら、他のシナリオに注力すればいいのだ。

 

「衣食住」に満たされた今、承認・尊敬などの社会的欲求を満たすことがビジネスの中心課題だ。すでに、携帯やスマホのゲーム、フェイスブックなどのSNSの中では、これが行なわれている。

 

今、人々はつながりを求めているのだ。このつながりを満たすのに有効なツールは、お金でなく、心と個々の直接交換なのだ。やがて、経済自体もお金という間接ツールが不要になる可能性がある。

 

お金は、価値と信用を数値にしたものだ。つまり、個人に信用の土台があるなら、価値を直接交換する物々交換的な経済のほうが、これからの社会的欲求中心の世界には、即している。

 

人と人が価値を交換する上で、信用が経済そのものの土台になるからだ。こうした、お金を通さない人と人とのつながりを再確認することが、激動の時代を独立して生き抜くことに必要なのだ。

 

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■実践ポイント
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●人間関係の棚卸しをする

●MBA知識を磨く

●自分のやりたいと思うことを書き出す

 

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■まとめ
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ひとりで生きていく術は、自分の人生を豊かにする方法でもある

 

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■編集後記
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本日もここまでお読み頂きありがとうございました。
ご覧いただいたことに感謝いたします。

池袋西武にできたキットカット専門店。
1本315円の超高級品をもとめる行列が日々長くなっています(笑)

以上、本日も本との出会いに感謝し、編集後記とします。
次回もよろしくお願いします!

 

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■今回紹介した本
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