- 2017-8-1
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【乗り越えられるから、逆境なのだ】
フェイスブックCOO・シェリル・サンドバーグ氏が、『OPTION B(オプションB)』と題して、どんな逆境も乗り越え、喜びを見出していく「心の鍛え方」を指南する一冊。
もくじ
■書籍の紹介文
目を閉じて、自分に問いかけてみてください。
「ずっと引きずっている出来事や気持ちはありますか?」
本書は、「最良の選択肢(オプションA)」ではなく、「次善の選択肢(オプションB)」を選ぶしかないような逆境でも力を発揮する、「折れない心」の鍛え方を指南する一冊。
わたし達は、いろいろな選択をした結果、いまを生きています。
あの選択は最良だったかと、いつまでも心に引きずっていることもあるでしょう。
人は、最良の選択ができなかったとき、心にダメージを負います。
このダメージから回復して、ふたたび前を向くことができるかは、とても重要です。
回復する力が弱ければ、心がどんどん弱ってしまいます。
反対に、回復する力が強ければ、ダメージを乗り越えた分だけで心が強くなります。
だからこそ、回復する力=レジリエンスを鍛える必要があるのです。
より強く、より前向きに生きていくために。
著者は、休暇先でご主人を突然亡くすという究極的なダメージを心に負います。
そこから、友人であり共著者の心理学者/アダム・グラント氏の力を借りながら、レジリエンスを引き出し、ダメージを乗り越えてきました。
本書では、その経験から見出したレジリエンスの鍛え方をステップにわけて解説していきます。
順を追うことで、「折れない心」の鍛え方が理解できるように丁寧に書かれています。
逆境を乗り越えた数だけ、人は強くなれます。
そのためには「折れない心」の強化が必要です。
自分と向き合うことになるので、たっぷり時間が取れるときに読むといいでしょう。
ひとりになれる場所で、感情をさらけ出して向き合ってみてください。
◆これは良書!
OPTION B(オプションB)
シェリル・サンドバーグ、アダム・グラント
日本経済新聞出版社 2017-7-20
売上ランキング(公開時):5,166
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■【要約】15個の抜粋ポイント
心理学者のマーティン・セリグマンは、人が失敗や挫折にどのようにして対処するかを長年研究し、「3つのP」が苦難からの立ち直りを妨げることを明らかにした。
すなわち
・自責化(Personalization:自分が悪いのだと思うこと)
・普遍化(Pervasiveness:あるできごとが人生のすべての側面に影響すると思うこと)
・永続化(Permanence:あるできごとの余波がいつまでも続くと思うこと)
である。
喪失は必ず起こり、だれもが向き合わなくてはならない。
見て見ぬふりをしていると、悲しんでいる人は孤立し、なぐさめを与える側の人は相手を遠ざけてしまう。
双方から手を伸ばさなくてはいけない。
まずはお互い思いやりをもって率直に話してみよう。
人は成熟するにつれ、少数の有意義な関係に重きを置くようになる。
友情の量より質を、しあわせになるためのより重要な要因になるのだ。
自分を思いやることによって、自己批判や恥の意識から解放され、気遣いと理解をもって自分のあやまちに向き合えるのだという。
幸福と成功をつかむには、自信が欠かせない。
なかなか理解しがたいことだが、ひとつの可能自己(こうなりたいという自己イメージ)が消滅すれば、新しい可能自己を自由に思い描けるようになる。
目的意識もなく、喜びだけを追い求める人生は空しい。
かといって、どんなに有意義な人生も、喜びがなければやりきれない。
喜びを見つけようとするとき、私たちはとかく卒業や出産、就職、親戚の集まりなど、大きなできごとに目を向けがちだ。
でもしあわせにおいては、大きさよりも頻度のほうが大切なのである。
子どもが次の4つの核となる信念がもてるよう、手助けすることが出発点となる。
①自分の人生は自分である程度コントロールできる
②失敗から学ぶことができる
③自分はひとりの人間として大切な存在である
④自分のために役立て、他人と分かち合うことのできる強みが自分にはある
人々が一緒にレジリエンスを育めば、個人として強くなれるだけでなく、コミュニティとしてともに障害を乗り越え、逆境を未然に防ぐことができる。
集団のレジリエンスを育むには、たんに希望を分かち合うだけでなく、経験、物語、そして力を分かち合うことがカギとなる。
私たちの人間らしさ〜生きようとする意志や人を愛する能力〜は、人とのつながりから生まれる。
そして個人と同様、コミュニティもトラウマを経て成長し、力をつけていける。
いつかはわからないが、その力が必要になるときが必ずやってくる。
人は安心してまちがいについて語れる環境にあるとき、過失を報告しやすく、犯しにくくなる。
どんな関係にも当事者が三者いる。
「自分」、「相手」、そして「関係」そのものである。
「関係」も、守られ育まれなくてはならない、意味のある実体なのだ。
悲嘆は波のように押し寄せる一方で、潮のように引いていく。
そして潮が引いてみると、ただ生き延びただけでなく、ある面では前より強くなっていることに気がつく。 たとえオプションBであっても、私たちには選択肢がある。
いまも人を愛し……そして喜びを見つけることができるのだ。
■【実践】3個の行動ポイント
【1026-1】自分を思いやる
【1026-2】今日一日感じた嬉しい気持ちを書き留める
【1026-3】どんな関係にも「自分」「相手」「関係」の三者があることを忘れない
■ひと言まとめ
※イラストは、イラストレーターの萩原まおさん作
■本日の書籍情報
【書籍名】OPTION B(オプションB)
【著者名】シェリル・サンドバーグ、アダム・グラント
【出版社】日本経済新聞出版社
【出版日】2017/7/20
【オススメ度】★★★★☆
【こんな時に】心の平穏や導きがほしいときに
【キーワード】マインド、メンタル、生き方
【頁 数】296ページ
【目 次】
1 もう一度息をつく
2 部屋のなかのゾウを追い出す
3 友情のプラチナルール
4 自分への思いやりと自信
5 逆境をバネに成長する
6 喜びをとり戻す
7 “レジリエント”な子どもを育てる
8 一緒に強くなる
9 仕事での失敗と学び
10 もう一度、愛し笑う
この本が、あなたを変える!
OPTION B(オプションB)
シェリル・サンドバーグ、アダム・グラント
日本経済新聞出版社 2017-7-20
売上ランキング(公開時):5,166
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シェリル・サンドバーグさん、アダム・グラントさん
素敵な一冊をありがとうございます(^^)
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